<フクギの林>
古来より沖縄では,強い日差しと台風などの強い風を防ぐために,フクギという木で防風林をつくり集落を守ってきた。
この同心円を組み合せた2重のプレートによる構成は,強い風を遮りつつ程よく風を通し,日射を木陰のように遮るよう,フクギの林に替わるものとして考えたものである。
また,すべてをこの2重のプレートでつくられる建物は,「万華鏡パターン」という万国共通のイメージのもと,国際通りの新たなシンボルとして提案する。
<フクギの林の中のスージ(路地)>
建物の中は,フクギの林の中のスージ(路地)というイメージによって構成している。同心円の連続により緩やかにうねる路地がつくられ,店舗の中を通り抜けていく楽しい路地空間が生まれる。
<テーゲー(おおまかな)な設定>
二つのエレベーターシャフト,二つの避難階段シャフト,円弧の連なる床(1階を除き各階約75%がフラブ),うねるスージ,1基のエスカレーター,これらをはじめに設定するだけで,あとはテナントが円弧に沿って自由に拡張していけるような構成とした。